切断神経の再生容易に 名古屋大、線虫で成功
切断された神経の再生を容易にすることに、名古屋大の研究グループが線虫を使った実験で成功し、米科学誌電子版に20日発表した。人間にも同様の再生の仕組みがあると考えられ、脊髄損傷などの治療への応用が期待される。
神経は人間だと1ミリから1メートル以上の長さがある「軸索」と呼ばれる突起を通じ、電気信号を別の神経や筋肉へ伝達する。軸索が切断されると、神経は機能しなくなる。感覚神経や運動神経の中には再びつながるものがある一方、脳や脊髄など中枢神経は基本的に再生されない。