【バンコク共同】タイ国家警察は21日、王室に対する不敬罪の疑いでワチラロンコン皇太子の側近の占い師と警護を担当する警察官、占い師の知人の計3人を逮捕したと発表した。警察は「王室の威光を悪用し利益を不当に得た」と説明しているが、詳しい容疑内容は明らかにしていない。

 占い師は、入院中のシリキット王妃の健康回復を願い、皇太子が市民数万人と自転車で行進するイベントを企画するなど、影響力があった。

 王室批判を禁じるタイの不敬罪は、違反した場合3~15年の実刑に処すると規定。一方、専門家らの間では、しばしば政治利用されているとの批判が上がっている。