巷にはいろんな抗菌製品があります。そこまでしなくても、と思うこともある反面、たとえば洋式トイレの便座の共有に関してはちょっと気になるという人も多いのでは?
そこで、社会人男女715人に「あなたは洋式トイレの便座に直(じか)に座っていますか?」と質問してみました。すると、53%もの人たちが「はい」と回答。
潔癖症の人には信じがたいことかもしれませんが、世の中の過半数の人たちはあまり気にしないで直に便座へ座っていたのです。またそれは、男性のほうが女性より1割ほど多くみられました。
一方、直には座らないと回答した人たちは、おもに次の3つの対処をしていることがわかりました。
ペーパーで拭いてから座る――166人(48.5%)ペーパーをひいて座る――76人(23%)(便座に接触しないよう)中腰になる――40人(12.1%)では、双方から寄せられた具体的コメントとあわせ詳しくみていきましょう。
●基本「直座りはさほど気にならない」という人たちの声
・そこまで神経質にならない(33歳男性/機械・精密機器/技術職)
・面倒くさいので直に座る(26歳女性/生保・損保/専門職)
・日本のトイレはきれいだから(32歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・ちゃんと掃除されてる公共施設やスーパー・ショッピングセンターなどのトイレしか使わないので普通に直で座る、座れないようなトイレは使わない(34歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・直で座れる。座ったらどうにかなるほど清潔なケツでもないと思ってるので(32歳男性/商社・卸/営業職)
・直で座れない人ってそんなにいるんでしょうか。人生大変そう…(23歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・直に座ります。人類皆兄弟(45歳男性/ソフトウェア/事務系専門職)
・全く気にせず直に座る。そんな小さな事ばかり気にしていたら、生き辛そう…。さすがに海外行った時に便座のないトイレに出会ったときはお尻を浮かせて空気椅子でしたが(笑)(28歳女性/商社・卸/営業職)
「いや、そういう問題じゃないって」といった、(直には座らない人達からの)声が聞こえてきそうです・・・
●「ペーパーで拭いてから便座に座る派」の声
・便座をトイレットペーパーで拭いた後に直に座る(33歳男性/情報・IT/技術職)
・自宅以外のものには直座りしない。トイレットペーパーで便座を拭いてから、さらにトイレットペーパーを便座の上にひいて座る(36歳女性/医療・福祉/専門職)
・人が多い施設で掃除が行き届いてなさそうな所ではしない。それ以外で、便座用に消毒液のようなものがついているならそれを使用し、無ければ自分で持っている除菌用のウェットティッシュで拭いてから座る。それも忘れた場合は腰を浮かせたまま使う(22歳女性/医療・福祉/専門職)
さらに細かくみていくと、⓵(拭いたうえで)直座り、⓶(拭いてさらに)ペーパーをひいて座る、⓷(拭いてさらに)中腰になるという3パターンあることがわかりました。
また、常に除菌スプレー等を携帯しているという人はごく少数でしたが、備え付けの除菌スプレー等があれば必ずそれを使用して拭くという人が166人中76人もいました。
●「ペーパーをひいてから便座に座る派」の声
・トイレットペーパーでV字の便座カバーをつくる(29歳女性/自動車関連/技術職)
・トイレットペーパーを重ねて敷く(39歳女性/運輸・倉庫/技術職)
・自宅は便座シートを付けている。外ではトイレットペーパーを敷くことが多い(35歳女性/ソフトウェア/技術職)
備え付けのシートがあればそれを使用するという人も目立ちました。「わざわざ面倒~」という直座り派の声が聞こえてきそう・・・
●「便座に(お尻が)接触しないよう中腰になる派」の声
・空気椅子状態(45歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・かるく浮いてます(25歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
・筋トレの意味も込めて中腰になる(34歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
ちなみに、中腰派40名のうち、男性はたったの1名でした。
誰もが使用するトイレ、何の気なしに使っていたトイレ、しかしそこには思いもよらぬ大きな認識の違いがありました。何の変哲もないように思えるトイレですらこうなのですから、「普通こうだよね」と自分が思っている価値観や常識は、他人にはナンセンスの極みだったりすることが多々あるのかもしれません。
大切なのは、自分の認識とはちがっていても、否定や拒絶ではなく、「そういう考えもあるのだな」と相手の価値観や常識を寛容に受けとめることにあるのでは・・・そんな思いもよぎる今回のアンケート結果でした。
(文・鈴木ゆかり)
※マイナビスチューデント調べ。(2015年9月にWebアンケート。有効回答数715件。19歳〜78歳の社会人男女)