「日韓通貨スワップ協定」に再開の兆し? 日韓財界の会合で提案される=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 日本と韓国は、金融危機などの緊急時に互いの国が通貨を融通しあう「日韓通貨スワップ協定」を結んでいたが、同協定は2015年2月をもって終了した。中国メディアの中国新聞社は26日、経団連と韓国の経済団体である全国経済人連合会(全経連)がこのほど会合を行い、同会合で「日韓通貨スワップ協定」の再開が提案されたとする韓国メディアの報道を伝えた。

 「日韓通貨スワップ協定」の終了時における韓国メディアの報道によれば、日韓は当時、「両国ともにかなりの外貨を保有しているため、保険の性格が強い通貨スワップは必要ではない」という意見で一致。さらに日韓両国は経済に重大な影響を与えないという判断のもと、通貨スワップ協定を延長しないことで合意した。

 一方、中国新聞社は26日、韓国メディアの報道を引用したうえで、経団連が韓国の全経連と定期会合を行った際、全経連の許昌秀会長が「2015年は日韓国交正常化50周年の年でありながら、政治的な理由で両国間の貿易や投資の規模が縮小している」と懸念を示したことを紹介。さらに、日韓両国の財界は協力を強化すべきとの見方を示したと報じた。

 続けて記事は、経団連と全経連は「米国の利上げに向け、アジアの国々は金融面の協力を強化する必要がある」という点で一致したとしたほか、15年2月で終了した「日韓通貨スワップ協定」の再開が提案されたと報じた。これに対し、日本では「許昌秀会長が日韓通貨スワップ協定の再開を求めた」という一部報道も見られる。

 日韓通貨スワップ協定をめぐっては、終了当時から「延長しないことの背景には政治的要因がある」などと報じられていたほか、日本国内では「韓国が求めない限りは延長すべきでない」といった声もあった。また、韓国では当時、「韓国の外貨準備高は増加しているうえ、経常黒字が続いている」などの報道もあり、日韓通貨スワップ協定の延長は必要ないとの見方を示すメディアもあった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)