【ロンドン時事】汚職問題に揺れる国際サッカー連盟(FIFA)は来年2月26日、スイスのチューリヒでブラッター会長の後任を決める会長選挙を実施し、組織改革を先導する新リーダーを決める。立候補届は今月26日が締め切り。正式な候補者は27日に発表される見通しだが、これまでに8人以上が名乗りを上げるなど乱立の様相を呈している。
本命とみられたミシェル・プラティニFIFA副会長(フランス)は不正疑惑の渦中にあり、先行きは混沌(こんとん)。同氏は、過去にブラッター会長から報酬とされる大金を受け取った疑いが浮上し、暫定的な職務停止処分を受けている。FIFA倫理委員会は詳細を調査している最中で、仮に資格停止処分となれば選挙には出られない。
プラティニ氏が会長を務める欧州連盟(UEFA)は、ジャンニ・インファンティーノ事務総長の立候補を発表した。アジア連盟(AFC)会長を務めるサルマンFIFA副会長(バーレーン)も出馬。UEFA内でサルマン氏を推す動きがあったが、ここにきてAFCとの連携は不透明になった。5月の会長選で、ブラッター会長と一騎打ちの末敗れたアリ王子(ヨルダン)も再出馬する。
さらに、過去に事務総長代理などを務めたジェローム・シャンパーニュ氏(フランス)、実業家のトーキョー・セクワレイ氏(南アフリカ)が立候補を表明。元日本代表監督のジーコ氏(ブラジル)、トリニダード・トバゴやスイス代表の元選手たちも名乗りを上げた。ただ、立候補には加盟5協会の推薦が必要で、条件をクリアするのは容易ではない。