2016年、本当にとんでもないことが起きるのかな。
新しいサービスや組織が生まれては消えていくのは、スタートアップにつきもの。なので、少し前に注目を集めていた所が鳴りを潜めたところで、誰も気にとめません。ですが、2014年末に世界中のテックメディアを色めき立たせたMagic Leapについては、ここ半年ばかりのおとなしさが、かえって嵐の前の静けさに見えてしまいます。
前にフライング・ロータスがインタビューの中で語った「“2016年、Magic Leap”それが未来だ。2016年にはみんな誰もが驚愕するだろうな」という言葉のせいかもしれないし、Magic Leapがいかにヤバそうかという根拠を、これでもかって程集めた記事のせいかもしれません。
そして10月21日に、突然YouTubeに公開された新しいプロモーションムービーがこちら。
Magic Leap Demo
画面下に、「直接撮影をし、特別な合成やエフェクトをかけずに制作した映像です」という注意書きがあります。その言葉の通りなら、デスクの下のロボットや空中に漂う太陽系のCGが、そこに存在するというわけですね。
HoloLensもそうですが、現実世界と融合したARヘッドマウントディスプレイの実用化は、いよいよ現実的になってきました。
ですが、気になるのは、このMagic Leapの画像は、果たしてヘッドマウントディスプレイを装着した人の視点を表示しているだけなのか?ということ。どうも、これまでの動きを追っていると、この動画も裸眼で見える景色を撮影したように思えるんです。
そのことを示唆しているのが、リニューアルされたMagic Leapのサイト。体育館から水しぶきを上げてジャンプする鯨を観る観客たちは、何も装着していません。
いろいろと憶測する材料はありつつも、どんな技術が使われて何が開発されているのか、相変わらず詳細は知らされないままです。
Magic Leapに関する、もうひとつの大きなニュースは、昨年に話題になった5億4200万ドル(655億円)を上回る資金調達を、追加でする計画があるということ。10月22日にSouth Florida Business Journalが報じたところによると、10億ドル(約1207億円)の資金を近いうちに調達する予定があるそうです。
正体は分からないものの、大変なことが水面下で起きているのは確かな様子。そろそろ、全貌がどんなものなのか見たいところですね。でも、来年まで待たないといけないのかなぁ。
source: Magic Leap,MIT Technology Review
(高橋ミレイ)