体によいって信じてたのに。
New England Journal of Medicineの最新の研究によると、過去10年分の全米の入院記録データを調査した結果、年間2万3000人以上ものアメリカ人が、本来なら健康を改善するために摂取したはずの、ビタミン剤やハーブサプリメントが原因で病院を訪れていたことがわかりました。
さて、この人たちはどうしてER送りになってしまったのでしょう?
まず怪しいのは子供による誤飲ですが、この研究結果からは、子供によるビタミン剤の誤飲は除外されています(ビタミン剤って味も見た目もキャンディみたいですものね)。そうなると、残る容疑者はハーブサプリメントです。特に、体重が減る、スリムになれると謳った商品や、あまり休養の取れない人向けに安眠を謳った製品による入院患者が全体の3分の1を占めていました。患者は20代と30代前半の人たちが中心で、その多くが共通して心臓の異常を訴えていました。
この研究結果は入院の実態について知ることのできる優れた資料であるのと同時に、サプリメントの規制に関する奇妙な制度欠陥にも光を当てています。サプリメントはアメリカ食品医薬品局のグレイゾーンに属しています。制度上は、事実と異なる効果を謳った商品を製造することだってできてしまうのに、アメリカ食品医薬品局はその承認を実際に行っていないんです。
言いかえれば、サプリメントが謳っている効果と実際の効果にどれだけ差があるかをチェックしている人がいないということで、さらには、サプリメントがお店に届く前に、その安全性すら確認されていないということなんです。
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Ria Misra - Gizmodo US[原文]
(TOMOYOSHI)