お笑いコンビのチョコレートプラネットが25日、『NHK新人お笑い大賞』に輝いた。並み居る先輩芸人からその実力を認められながらも、全国区での人気獲得に苦悩した1年間を経てつかみとった栄冠に「やってきたことが正しかった」と喜びを爆発させた。
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2006年に結成されたチョコレートプラネットは、ボケ担当・長田庄平(35)とツッコミ担当・松尾駿(33)のコンビ。昨年のコント日本一決定戦『キングオブコント』ではシソンヌに敗れ準優勝だったが、萩本欽一があるインタビューで「動きはピカイチだった。ネタをやったあとの手さばき、足さばきができる」と絶賛。爆笑問題の太田光もラジオ番組で「チョコレートプラネットの1本目のネタは事件だね。最高でしたね」と高く評価した。
その勢い乗って、昨年12月放送のNHKのコント番組『LIFE!』のスピンオフ企画にも出演。ウッチャンナンチャンの内村光良から「あなた方のコントを見ていたら、なんだかウッチャンナンチャンを思い出しました」と褒められるなど、KOCでの活躍をきっかけに一気にブレイク寸前のところまで登りつめた。しかし、年が明けるとリズムネタ芸人が一気に大ブレイク。芸人から評価される作りこんだコントを披露する場に恵まれず、今年3月から曜日レギュラーを担当していた日本テレビ系『PON!』もわずか半年で卒業。爆発的なブレイクには至らないもどかしさを抱えた中、今大会を迎えた。
1本目は鶴が人間になって恩返しにくる、2本目は亀を助けた人間が「恩返しがない」と役所に抗議に訪れるという、どちらも誰もが一度は聞いたことのある「昔話」を元にしたコントを披露。関東大会から勝ち上がった彼らにとってNHK大阪での大会は“アウェイ”での戦いとなったが、会場の空気を自分たちのものにして見事、大賞に輝いた。
受賞後に行われた囲み取材で、長田は「去年は決勝の上のブロックまで行けず、すごく悔しい思いを1年間してきた。(今回の優勝は)『やってきたことが正しかったんだ』って認められた瞬間です」しみじみ。ひとつひとつの質問に2人そろって仲良く応じつつ、今後の目標を「賞レースに全部出て、何冠でも取りたい」と貪欲に語る姿から、彼らの快進撃のはじまりが感じ取れた。