アメリカのValve社が提供しているPCゲームのダウンロード販売プラットホーム「Steam」にて、“一度でも死ねば二度とプレイできなくなる”ゲーム『One Life』が配信され、海外ゲーマーをはじめとしたユーザーの間で話題になっている。
『One Life』は、荒廃した世界を舞台としたマルチプレイヤーFPS(一人称視点シューティングゲーム)で、全プレイヤーが一度しか死ぬことのできないシステム上で、生き残りをかけて戦うことになる。以前にも、「プレイヤーが死に続けると“ゲームの配信が停止”される」ホラーゲーム『The Flock』が話題になっていたが、『One Life』は、ゲーム内でキャラクターが死ぬとゲームが起動できなくなるシステムが組み込まれており、Steamのシステム上、ゲームを再購入することは不可、そのアカウントでは『One Life』がプレイ不能になるという仕様となっているようだ。
また、ゲームの紹介によると、この作品では「ドミネーションシステム」によって、他プレイヤーとの勝敗を決めることができ、敗者への生殺与奪の権利を勝者が得るとのこと。「今までどの作品もが為しえなかった“他者への支配”を提供する唯一の作品になる」と、『One Life』開発者は語っている。
しかし、“一度でも死ぬと再度プレイ不可”という仕様上、「無料のゲームではない」という点が問題点として指摘されている。価格自体は10ドル、日本円にして約1,200円と“通常のゲーム”ならばそれほど高くはないが、『One Life』の場合、運が悪いとゲーム開始数秒で死亡しプレイ不可となると考えると、決して安いとは言えなくなってくる。また、“一度死ぬと二度とプレイできない”というシステム自体、「チート問題やSteamの“一定時間内なら返金が可能”というシステムを利用した荒らし行為が氾濫するのでは」と、懸念させるには十分な仕様である。
このゲームに対するユーザーの反応も「面白そうではあるけどゲームとしてどうなんだ」「いくらなんでも起動不可能にするのはどうかと思う」「無料ならまだ分かるが、こんなんに1円も払えない」「せめて“24時間はプレイ不可”くらいの制限にしてほしかった」など、やはり総じて「やり過ぎ」という声が多く上がっていた。その上、“有料である”となれば手が伸ばしづらいゲームとなってしまうのは当然と言える。
だがその一方で、「いいね。こういうの。沢山あっても仕方ないけど一つくらいはこういうゲームで遊んでみたいわ」「緊迫感があっていい」「ゲームの趣向としては悪くない」など、需要がまったくないわけではないようなので、『One Life』は一部のゲーマーから愛される作品になるかもしれない!?