韓国を訪れる日本人客が減ったのは安いホテルがないから?需要満たせていないと危機感=韓国 | ニコニコニュース

サーチナ

 2014年に韓国を訪れた外国人観光客の数は1420万人を超え、日本の1341万人を上回った。15年はMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスによる感染拡大の影響で訪韓観光客数は一時的に激減したものの、それでも韓国は外国人観光客にとって人気の高い国と言えるだろう。

 しかし、韓国経済研究院が18日にまとめた資料によれば、韓国ソウル市では宿泊施設が足りておらず、需給バランスが崩壊が深刻化しつつあるという。韓国メディアの亜洲経済の中国語電子版は18日、「ソウルではリーズナブルな価格帯の宿泊施設が少なすぎて、日本と中国の旅行客のニーズを満たせていない」と論じた。

 記事は、韓国文化体育観光部が12年にまとめた報告書を引用し、中国人と日本人の旅行客は比較的リーズナブルなホテルに宿泊することを好む傾向にあることを伝える一方、13年のデータとしてソウル市内のホテルの全客室の62.2%が「高級客室」にあたる価格帯であったことを紹介した。

 続けて、一部の旅行客は価格を理由にソウル市郊外のホテルに宿泊しているとする一方、「郊外のホテルは交通が不便であるため、旅行そのものの満足度にマイナスの影響を及ぼしている恐れがある」と伝えた。また記事は、日本人や中国人旅行客の需要を満たすためにも、交通の便の良いソウル市内においてリーズナブルな宿泊施設を増やす必要があるとの見方を示している。

 近年は日韓関係の冷え込みが影響しているのか、韓国を訪れる日本人旅行客は減少傾向にある。日本政府観光局によれば、2012年に韓国を訪れた日本人旅行客は約351万人だったが、13年には約274万人にまで激減。さらに14年は約228万人まで減少した。一部の韓国メディアの15年5月に報じたところによれば、訪韓する日本人観光客が激減したことで、韓国の高級ホテルでも「客室がガラ空き」状態の現象が起きているという。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)