仏空母がイラク空爆開始=英仏、対「イスラム国」共闘―米ロ中とも首脳会談へ | ニコニコニュース

 【パリ時事】AFP通信によると、地中海に展開中のフランス軍の主力原子力空母シャルルドゴールから23日、複数の戦闘機が出撃し、パリ同時テロの犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」のイラクの拠点への空爆を開始した。オランド仏大統領は同日の記者会見で「最大の打撃を与えられる標的を選び、空爆を増強する」と強調した。

 オランド大統領は23日、キャメロン英首相とパリのエリゼ宮(大統領府)で会談し、「イスラム国」への攻撃を強化する方針で一致した。大統領は、両国には同組織と戦う「共通の義務」があると英仏共闘を表明。キャメロン首相も軍事介入の必要性を「強く確信している」と述べた。

 キャメロン首相はキプロスにある英空軍基地について「空中給油などの支援に当たらせることを大統領に提案した」と仏軍の利用を認める方針を表明。アラブ首長国連邦(UAE)やヨルダンから空爆を行ってきた仏軍の攻撃力は格段に向上する可能性がある。

 両首脳は会談に先立ち、テロ現場のバタクラン劇場を訪問。献花し祈りをささげた。

 オランド大統領はテロと戦う姿勢を国際社会で共有することを目指し、英仏首脳会談を皮切りに24日にワシントンでオバマ米大統領、26日にモスクワでプーチン・ロシア大統領と会談。29日にはパリで中国の習近平国家主席とも会い、国連安全保障理事会の全常任理事国首脳と相次いで意見交換する。

 またオランド大統領は25日にメルケル独首相、26日にレンツィ伊首相とパリでそれぞれ会談する。過激派組織の迫害を逃れて中東から欧州に殺到する難民の受け入れと、治安維持をどう両立するかも議題となりそうだ。