LCC(低コスト航空会社)のPeach Aviationは11月24日、航空業界の独立系シンクタンクCAPA Centre for Aviation(CAPA)から「2015年アジア太平洋地域 LCCオブ・ザ・イヤー(2015 Asia Pacific Low Cost Airline of the Year)」を受賞したことを発表した。CAPAからこの賞を受けるのは、日本を含む北東アジアのLCCでは初めてとなる。
CAPAは毎年、成果だけではなく変わりゆく環境の中でリーダーシップを発揮し、業界をけん引している航空会社を表彰しており、その中でも今回はアジア・太平洋地域において特にすぐれた実績を残したLCCとして、Peachに同賞を授与した。
選定理由としては、日本の新興LCC市場において速やかに優位性を確立したことや、2年連続で黒字を達成することでLCCモデルが日本市場においても成功できることを証明したこと、さらに、ANAから独立しつつコスト削減を追求し、日本にとって新しいタイプの航空会社を育てることができたことなどが挙げられている。
同社の井上慎一CEOは「Peachは2012年3月の就航から2年1カ月での単年度黒字を実現し、誰もが否定的であった日本におけるLCCビジネスモデルが、条件さえ整えば成立することを実証しました。現在では国際線9路線、国内線13路線を運航し、日本のお客さまだけではなく、韓国、香港、台湾を含むアジアのお客さまにもご利用いただており、日本におけるインバウド旅客の獲得に貢献しております。 Peachのビジョンである『日本とアジアのかけ橋となる』ことの実現に向けて、大きな一歩となった感慨深いものがあります」とコメントしている。
同賞の過去の受賞エアラインは、2003年と2004年にエアアジア(マレーシア)、2005年にジェットスター(豪州・メルボルン)、2006年にタイガーエア(シンガポール)、2007年と2008年にジェットスター、2009年にエアアラビア(アラブ首長国連邦・シャールジャ)、2010年にタイガーエア、2011年にインディゴ(インド・グルガーオン)、2012年にアズール・ブラジル航空(ブラジル・バルエリ)、2013年にジェットブルー(米国・ニューヨーク)、2014年にフライドバイ(アラブ首長国連邦・ドバイ)とセブパシフィック航空(フィリピン・マニラ)となっている(一部、エアラインオブザイヤー等を含む)。