政府は26日、国家安全保障会議を官邸で開き、オーストラリア海軍の次期潜水艦選定で、受注を目指すため関連技術の移転を容認した。受注すれば兵器の本格的な技術移転に戦後初めて乗り出すことになる。容認を受け、現地での建造も選択肢に両国で共同生産する内容の建造計画案を決定。期限である今月30日にオーストラリア政府に提出する。

 来年中に、性能や価格などを基準に受注先が決まる見通し。選定にはドイツ、フランスも参加する予定だ。次期潜水艦には米豪が共同開発する戦闘システムが搭載される予定で、日本としては南シナ海問題をにらみ、日米豪3カ国の防衛協力を深化させる狙いもある。