【レポート】アニメの物語とその先を描く極上の映像&ライブエンターテイメント! 『シンデレラガールズ』3rdLIVE「シンデレラの舞踏会」初日公演 | ニコニコニュース

『アイドルマスター シンデレラガールズ』の3rdライブイベント「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 3rdLIVE シンデレラの舞踏会 – Power of Smile -」が11月28日・29日、幕張メッセ特設ステージで開催されるが、本記事ではまず28日に開催された初日公演をレポートする。

今回のライブは、ソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』の4周年を祝う3rdライブであり、2015年1月~3月に1st Season、7月~10月に2nd Seasonが放送されたTVアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』の集大成となるライブでもある。特にTVアニメの2nd Seasonは、作中の冬のライブ「シンデレラの舞踏会 Power of smile」を目指す内容だったこともあり、アニメと現実のリンク感が非常に強いライブとなった。

ライブのレポート前に、まずは初日の新発表内容を先にまとめておこう。

■『アイドルマスター シンデレラガールズ』Mobage版4周年キャンペーン
その1 ログインまたはTwitterへのつぶやきで、ボイス付限定SR本田未央をプレゼント
その2 期間中にガチャやイベントで応募券をゲットすると、アイドルサイン刻印入りオーダーメイド懐中時計などのオリジナルグッズがGETできるかも!
その3 4周年記念チャットを送信で、Sレア確率2倍10回ガチャを無料で引ける!
その4 新機能「ゲームセンター」実装で「ダイスDEシンデレラ2」「ダイスDEシンデレラ サバイバル」「こいこいシンデレラ」がプレイできるように。

■『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』デレステ記念キャンペーン
その1 10日間スタージュエル50個プレゼント
その2 レッスン大成功キャンペーン実施

さらに『デレステ』からは、12月に新キャラクターとして櫻井桃華、三船美優、喜多見柚の3人が追加されること、『デレステ』オリジナル楽曲第2弾「Snow Wings」が近日実装されることが発表された。初日発表された中で特に注目したいのは、ゲームセンター内の『ダイスDEシンデレラ』の実装だ。『ダイスDEシンデレラ』は今年、そして昨年の4月1日、エイプリルフールに一日限定で実装されたすごろく風ゲーム。エイプリルフールの小ネタとは思えないほどに完成度とハマり度が高いゲームだっただけに、恒常プレイ可能は嬉しいニュースとなった。

○映像表現とトロッコで演者が「近くに感じられる」ライブ

それでは改めてレポートを進めていこう。初日には大橋彩香(島村卯月役)、福原綾香(渋谷凛役)、原紗友里(本田未央役)、青木瑠璃子(多田李衣菜役)、五十嵐裕美(双葉杏役)、大空直美(緒方智絵里役)、大坪由佳(三村かな子役)、黒沢ともよ(赤城みりあ役)、高森奈津美(前川みく役)、松嵜麗(諸星きらり役)、山本希望(城ヶ崎莉嘉役)、佳村はるか(城ヶ崎美嘉役)、桜咲千依(白坂小梅役)、金子有希(高森藍子役)、鈴木絵理(堀裕子役)、立花理香(小早川紗枝役)、津田美波(小日向美穂役)、三宅麻理恵(安部菜々役)、杜野まこ(姫川友紀役)、和氣 あず未(片桐早苗役)、松田颯水(星輝子役)、武内駿輔(プロデューサー役)らが登場。杜野と和氣は『シンデレラガールズ』単独ライブは初参戦となる。当初参戦が予定されていた十時愛梨役の原田ひとみが怪我により欠席したことにより、星輝子役の松田颯水が初日最後のシンデレラとして追加参戦した。

今回のライブならではの特色を挙げると、「大スクリーンでの映像表現を最大限に使ったアミューズメント色の近いライブ」「ワイドなセンターステージとトロッコで客席の近くまで会いに行くライブ」の2点になる。会場は幕張メッセの9ホール~11ホールをぶち抜いたシンデレラ史上過去最大の広さ。会場奥のメインステージは舞踏会場の宮殿を思わせる壮麗なセットで、そこから会場中央のセンターステージまで花道が伸び、センターステージから両翼に細いステージが張り出す工の字型のステージ構成となっている。センターステージより広報の、演者が遠くにいることが多いエリアに関しては、カボチャの馬車を模したトロッコで演者の側から会いに行くというわけだ。多くの曲でボーカルを担当しないキャストたちがトロッコで会場を盛り上げたり、ダンサーを務めたりと、全員でひとつのライブを全力で作り上げていた印象だ。

より印象に残ったのは、映像を軸にした演出だ。メインステージ中央と両サイドに巨大スクリーン3枚がある構成は普通だが、さらにメインステージ内にもう2枚。シンデレラの鏡を模した小型スクリーンが2枚配されている。鏡型のサブスクリーンが一番効果的に使われていた「ミラクルテレパシー」では、鈴木絵理がサイキックパワーを使うとサブスクリーンで超能力記号カードの神経衰弱が始まる。同じ記号がめくられた鈴木が気を良くしていると、今度は2枚の爆弾マークがめくれて(映像が)大爆発! アシストメンバーの原と金子は爆発から逃げ惑ってスクリーン前から離れる……といった具合だ。スクリーンとステージの「奥と手前」の使い方としては、杜野の「気持ちいいよね一等賞!」が面白かった。センターステージで「LET'S GO HAPPY!!」を歌い終わったばかりの松嵜が薄闇の中仁王立ちしていると、離れたメインステージに杜野が登場。杜野の背後のスクリーンに球場の背景を映しだして2人が投手と打者の仕草をすることで、一瞬でステージを「投手諸星きらり・打者姫川友紀」の野球対決空間に変えてしまった! スクリーンに表示された映像と音声の演出で、ホームランをかっ飛ばした姫川がライブに雪崩れこむ流れの完成度には度肝を抜かれた。

アニメを前提とした「物語」の面では、初日は1月~3月に放送された「1st Season」の内容を色濃く反映したセットリストとなった。佳村のソロ曲「TOKIMEKIエスカレート」は、原、大橋、福原がダンサーとして参加して、アニメ第3話の「new generations」デビューエピソードを再現。「凸レーション」「CANDY ISLAND」「*(アスタリスク)」そして「new generations」といった前半の物語を彩ったユニットの楽曲が次々に披露された。今回出演できなかった「LOVE LAIKA」の「Memories」は福原と青木が、「Rosenburg Engel」の「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」は松田と桜咲がカバー。さらにメドレーコーナーの背景には『デレステ』で今日参加できなかったキャストが演じるキャラクターたちが一緒に踊っているなど、アニメの世界をなるべくとりこぼさない心遣いが見て取れた。さらに言えば、本編では歌われなかった「ミツボシ☆☆★」を「new generations」の3人が歌うことでこの曲こそがアニメ『シンデレラガールズ』の裏のテーマソングであったかのように響かせたり、「あんずのうた」を「CANDY ISLAND」の3人で歌うことでアニメで絆が深まった3人のその先を感じさせたりと、ライブの側からの物語を提示しているのも印象に残った。五十嵐が「ミュージカルみたい」と評していたが、アニメの物語と連動したアミューズメント性にあふれたステージ構成は『シンデレラガールズ』ならではのオリジナルだろう。

「1st Season」を中心としたアニメの楽曲と物語、そして演者の魅力を最大限に引き出しそうとした欲張りで贅沢な魔法の時間は、約4時間半に及んだ。ステージ中、スクリーンで刻まれていた「シンデレラの魔法の時計」はライブ本編が終わると共に12(0)時を指し、鳴り止まないアンコールの力に後押しされるように「0時1分」を刻んだ。シンデレラの魔法が解ける時間のその先の物語は、2日目のステージで綴られるはずだ。

○「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 3rdLIVE シンデレラの舞踏会 – Power of Smile -」初日セットリスト

(中里キリ)