中国国産ジェット機ARJ21-700、就航秒読み段階に=中国メディア | ニコニコニュース

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 中国メディア・中国新聞社は29日、中国初の国産リージョナル(地域路線用)ジェット旅客機ARJ21-700が同日成都航空に引き渡され、初めて航空会社への納品が実現したと報じた。

 ARJ21は座席数78-90で航続距離2225-3700キロメートル。中心都市て地方都市を結ぶ航空路線での使用が想定されている。2002年にプロジェクトが国から認可され、08年11月に初飛行に成功。14年末に中国民用航空局の型式証明(運用許可)を取得し、これまでにのべ1866人の乗客を乗せてのデモ飛行を実施してきた。

 記事は、成都航空から得た情報として、納品されたARJ21-700はこれから約3カ月間のテスト飛行期間を経る必要があり、営業飛行デビューは16年2月末か3月初めの予定であると紹介。まず、成都から北京、上海、広州、深センを結ぶ主要7路線での就航が予定されていると伝えた。

 米ボーイング、欧州のエアバスの2大メーカーの占有状態に風穴を開けるべく、日本と中国は自国製のジェット機開発に取り組んできた。日本では先日、リージョナルジェット機であるMRJの初試験飛行が名古屋で行われ、無事成功したばかりだ。中国のARJ21はすでに中国国内で実際に営業飛行を開始する目途が立っており、MRJよりも一歩先を進んでいると言えるだろう。中国ではまた、中型ジェット機のC919が11月2日にロールアウトした。

 ARJ21は欧州や米国などでの運用認可を受けていないため、当面は中国国内での「実績作り」が必要となる。しかし、すでに278機を受注しているとのことであり、中国市場の需要の高さが伺える。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)