東京電力福島第1原発事故を受け、当時18歳以下だった県民を対象に実施している甲状腺検査について、福島県は30日、2巡目の検査で9月末現在、甲状腺がんと確定した人数が15人になったと発表した。6月末時点から9人増えた。

 福島市で同日開かれた有識者検討委員会の会合に県が報告した。検討委の星北斗座長(県医師会副会長)は記者会見で「放射線の影響で発生したとは考えにくい」と述べ、従来の見解を維持した。

 2巡目は、事故当時の胎児も対象に加え、昨年4月に開始。対象となる約38万人のうち、約20万人が受診した。

 2011年から昨年3月までの1巡目の検査では、98人が甲状腺がんと確定している。