シンガー・ソングライターの小田和正さんが、俳優の佐藤浩市さん主演で2016年に公開される映画「64−ロクヨン−」(瀬々敬久監督)の主題歌「風は止んだ」を書き下ろしたことが2日、分かった。小田さんが映画の主題歌を書き下ろすのは、11年7月公開の「ロック〜わんこの島〜」以来、約5年ぶり。瀬々監督が小田さんに主題歌をオファーをし、小田さんが快諾したことから実現したという。
瀬々監督は、小田さんに主題歌をオファーした経緯を「ラストには生きる希望を伝えたかった。それを支えるには小田和正さんが作る楽曲がふさわしいのではないか。そう思い、小田さんにお願いしました」と説明し、「この曲のお陰で映画はさらに大きなものを得ることができました。小田さん、本当に感謝しています。ありがとうございました!」と喜んでいる。
また、主演の佐藤さんは「完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく長い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました」と話している。
映画は横山秀夫さんの同名小説が原作。昭和64(1989)年1月に起きた“ロクヨン”と呼ばれる誘拐殺人事件の時効が近づく中、平成14(2002)年にロクヨンを模倣した事件が発生する……というストーリー。佐藤さんがかつてロクヨンの捜査にもあたった地方県警の広報官・三上義信を演じ、綾野剛さんや榮倉奈々さん、仲村トオルさんらが出演する。映画は前後編で前編が16年5月7日、後編が6月1日に公開される。