【パリ時事】オバマ米大統領は1日、パリ郊外で記者会見し、シリア危機の打開策に関連して「今後数週間でロシアが(アサド政権を支える)戦略を180度転換するとは期待していない」との認識を示した。一方、シリアの政権移行に向けた外交交渉が進めば、情勢が変わる可能性があるとも述べた。
オバマ大統領は11月30日、プーチン・ロシア大統領と非公式に会談し、シリア和平を前進させることで一致した。
オバマ氏は会見で「ロシアは過去数年間、アサド政権の支援に尽力してきた。彼らが考え方を変えるのは時間がかかる」と説明。ロシアがシリア反体制派ではなく、過激派組織「イスラム国」のみを標的にするという「いかなる幻想も抱くべきではない」と強調した。
ただ、「プーチン氏はシリア危機が軍事的に解決しないことを認識している」とも語り、最終的にロシアは「イスラム国」を打倒する有志連合に協力する必要を認めると確信すると述べた。