もし、宝くじで7億円が当たったら、皆さんはどのように使いますか。
安月給の原因はあなたの「考え方」!『ずっと「安月給」の人の思考法』著者が解説
家を買う、世界一周旅行に行く、美味しいものたらふく食べる、高価なアクセサリーを買う、あらゆるものを少しだけリッチにする、仕事を辞める……、あげだしたらキリがないですね。筆者も大好きな寿司の光り物を毎日食べたいです。宝くじの当選は、誰もがする妄想の一つですよね。
そんな妄想癖をくすぐる季節がやってきました。今年の『年末ジャンボ宝くじ』(第688回全国自治宝くじ)と、『年末ジャンボミニ7000万』(第689回全国自治宝くじ)が、11月25日から全国で発売が同時スタートしました。
注目は、1等賞金の7億円と1等の前後賞が各1億5,000万円となる、1等・前後賞合わせた賞金額10億円。こちらは宝くじ史上最高額となっています。
また、今年は宝くじの発売から70周年。この記念すべき年には、特別賞「70周年記念賞」70万円が10,800本(27ユニットの場合*1ユニット2,000万枚)用意されているのです。これは胸が躍りますよね。
さらに、同時に発売される『年末ジャンボミニ7000万』は、1等7,000万円が190本(19ユニットの場合*1ユニット1,000万枚、以下同じ)、2等100万円が1,900本で展開。
今年も発売日から各地で賑わいを見せています。有楽町の宝くじ売り場は、日本一当たり券が出るとして度々メディアにも登場。他にも全国各地に当たりが出た売り場として名所となっている売り場があります。そんな運にあやかろうと多くの方が集まるのも風物詩といえるでしょう。
「最近は運がいいから、ここらで宝くじを買ってみよう」「せっかくだから運気の良い販売所で購入してみよう」と考える方もいると思いますが、ちょっと立ち止まってみましょう。
自分は運がいい/悪いと思っている人がクジを引いたら
ここである実験結果をご紹介します。心理学者のリチャード・ワイズマンさんが、運のいいと思っている人と悪いと思っている人を集め、当選番号を予想する日本のナンバーズのようなクジを行いました。気になる結果は、運によって何かが変わることもなく、運のいい人も悪い人も、結局は等しくクジを外したのです。
クジの前に運がいい人は、悪い人と比べて、2倍以上が「自信がある」と語っていましたが、結局は関係ありませんでした。
このナンバーズや宝くじのようなギャンブルは、“純粋な確率”によるもの。こういったゲームをする時には、本人の「運がいい」という自信は、残念ながらまったく意味がないのです。
また、宝くじの公式サイトでは、高額当選エピソード集というコーナーがあります。
「北海道の会社員、N.Kさん(54才)は10年以上のジャンボ宝くじファン。もちろん目指すは億万長者で、毎回、買ってきた宝くじ券を神棚に保管して「当たりますように」との祈願を欠かしません。
そしてある時、2ジャンボ続けて1万円、5万円に小当たりし、「ひょっとして、大当たりの前兆では」と大いに期待がふくらんだそうです。「訪れた幸運を逃さず、大きく実らせたい」、そんな気持ちで買ったのが、続くグリーンジャンボ。結果は、なんと1等・前後賞合わせて2億円的中という快挙。お見事でした。」
といったものが紹介されています。こういったエピソード集を見ていると、当選者の多くが何かしらの予感・予兆を感じて宝くじを購入しているように見えます。なんだか運がある人はやっぱり違うなぁと思ってしまいがちです。
しかし、それはちょっと早とちりと、メンタリストDaiGoさんは、自著『ネガティブな人ほど運がいい!?』で指摘しています。
宝くじ購入者は基本的には、「当たりそう」という予感を持って買っています。外すために購入している人はあまり聞いたことがありませんよね。すると思考がこうなるのです。
予感、予兆は関係ない?
当たった人は、『ホラやっぱりね』と思うでしょうし、予感が外れた人は、あれは自分の勘違いだったのかと自分を納得させているだけに過ぎないのです。人間というものは、身の周りにある大きな出来事が生じた時、本能的にその原因を探らないではいられない生き物です。だからどんなに突拍子のないことであっても、無理やりつじつま合わせをしようとしますネガティブな人ほど運がいい!?
なるほど。後から考えて予感・予兆があると感じるのは、都合良く物事を考えてしまうからなんですね。予感、予兆は関係ありませんでした。筆者が愛する寿司の光り物も、何だか食べられる気がしなくなってきました……。
以上のことから、基本的には「運」や「予感」があるから、宝くじが当たるとは限らないようです。やはり当選のポイントは「確率」だけですので、数多く購入すればそれだけ可能性が高まりますし、その分、出費も比例して高まるのです。
宝くじに夢を託すのは年末の楽しさの一つではありますが、あまり入れ込みすぎると出費ばかりがかさんでしまうので要注意。無理のない楽しい宝くじにしてくださいね。
<参考書籍>
『ネガティブな人ほど運がいい!?』メンタリストDaiGo著(KKベストセラーズ)