明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ決勝第1戦が2日に行われ、サンフレッチェ広島は敵地でガンバ大阪と対戦し、3-2で逆転勝利を収めた。試合後、広島を率いる森保一監督が記者会見に臨んだ。
試合は1-2でG大阪がリードする中で後半アディショナルタイムに突入した。しかし、同1分にセットプレーのチャンスを得ると、MF青山敏弘のクロスからDF佐々木翔が貴重な同点ゴールを奪取。勢いに乗ったチームは同5分にMF柏好文の得点で3-2の逆転し、劇的な形で白星を手に入れた。
敵地で先勝という最高の形で第1戦を終えた森保監督は、「本当に難しい試合になると思ってこの地にやってきました。まさに我々の思っていたとおりに厳しい試合となりました」と予想通り困難な試合だったと振り返る。
それでも最後に勝ちを拾うことができた理由としては「選手たちが反発力、劣勢の中でも反発力を持ってはね除けること、劣勢になっても粘り強く辛抱強く戦うという継続力を見せてくれたと思います。選手が今年やってきたことをこの大舞台でも発揮してくれて、今日の試合につながった」と選手たちが見せた「反発力」と「継続力」の2点を挙げた。
一方で、まだ広島の優勝が決まったわけではない。森保監督も「ファーストレグが終わっただけなので、次の試合につないでこそ今日の勝利が生きてくる」と改めて気を引き締めている。
仮に2-2というスコアでも敵地では十分な結果に思えるが、最後まで勝ちを狙ったことについては「選手が相手の状況を観て、われわれが何をすべきなのか、それを感じてプレーしたことが決勝点につながった。ウチの選手が試合の流れを読んでプレーできた」と選手たちが勝利を諦めずに戦った結果だと話した。
もう一つの勝因としてはファン・サポーターを挙げ、「この万博にたくさん駆け付けてくれた。最後はサポーターに向かって攻撃ということでしたから、最後まで頭を止めることなく、足を止めることなく、ゴールに向かう姿勢を引き出してくれた」とチームが声援に後押しされたと感じたようだ。
広島は途中投入したFW浅野拓磨、柏、MF山岸智の3選手全員が得点に絡んだ。采配がずばり的中したことについては「交代で入ってくる選手がどれだけチームのためにプレーして活躍して、勝利をものにするか」が重要であると一言。「シーズンを通して一部の主力選手だけでこのチャンピオンシップに辿り着いたわけではなく、日ごろのトレーニングのときからチーム全体でいいエネルギーを持って試合に向かうということをやってきて、このチャンピオンシップという舞台に立っています」と改めてチーム全員の功績だと述べ、「今日の試合のように、途中から出る選手が活躍できるようにチームとして準備していきたい」と次の試合に向けて意気込みを語った。
第2戦はホームに3万人以上のサポーターがつめかけると予想されている。自分たちにアドバンテージがあることは認めながらも、「個人として100パーセント出して、チームとして100パーセントのつながりを持って機能できるかが大切」と次戦のポイントを明かした。
決勝第2戦は5日に広島のホーム・エディオンスタジアム広島で行われる。