プレイヤー同士が互いの正体をめぐって心理戦を繰り広げる「人狼ゲーム」を題材にした映画のシリーズ第3弾「人狼ゲーム クレイジーフォックス」が12月5日、東京・新宿武蔵野館で公開。主演の高月彩良をはじめ、共演の冨手麻妙、柾木玲弥、冨田佳輔、長村航希、村上穂乃佳、水石亜飛夢、山根綺、藤井武美、メガホンをとった綾部真弥監督が舞台挨拶に立った。
「思い出のマーニー」「ストレイヤーズ・クロニクル」など話題作への出演が続き、本作で実写映画初主演を果たした高月。この日は緊張気味だったが、「12人が一生懸命生きている姿がしびれる作品。心にぐっとくると思います」「友情だったり愛情だったり、人間の抱えるいろんな感情が映し出されます。12人が抱える様々な感情に注目してください」と言葉を選びながら、真摯に語った。
そんな高月の緊張を察した綾部監督が「座長!座長!」と何度も声をかけると、高月は「初座長でしたが、皆さんに引っ張っていただいていました」と恐縮しきり。これに対し綾部監督は、「彼女は現場では最年少なので、ムードメーカー的な役割は年上のキャストが担ってくれればいい」と明かし、そのうえで「彼女が現場で悩み、集中する姿にみんなが感化された。そうやってみんなを引っ張っていた」と称賛した。
一方、第22回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、「ライチ☆光クラブ」(2016年2月13日公開)やドラマ「デスノート」などの注目作に出演する柾木も、「今までやってきた役とは逆の役ですが…。頑張ってるなと感じてほしい」とこちらも緊張気味。だが、隣の冨田が「皆さん今日は足元の悪いなか…」と挨拶すると、柾木は「悪くないわ! めっちゃいいわ!」と素早くツッコミを入れ、したり顔だった。
本作で映画デビューを果たしたキャストも多く、終始和気あいあいとしたムードの登壇陣を見ていた綾部監督は、「タイトなスケジュールの撮影だったが、みんな日に日に良くなっていった。監督冥利に尽きた」と感慨深げ。さらに客席に視線を移すと、「フレッシュな若いメンバーばかりなので、若いパワーを感じてほしい!」と呼びかけた。
映画は、川上亮氏が手がけた小説「人狼ゲーム CRAZY LIKE A FOX」が原作。村人側が人狼を全滅させるか、双方が同数になった時点でただ1人生き残っていれば勝利となる「狐」のカードを引いた主人公・あやかが、同席したプレイヤーにひと目ぼれし、2人で生き残ろうと策をめぐらす姿を描く。