【北京時事】日中与党交流協議会に出席するため北京を訪れた自民党の谷垣禎一、公明党の井上義久両幹事長は4日、北京の人民大会堂で、共産党序列4位の兪正声・全国政治協商会議(政協)主席と会談した。兪氏は「中日関係が今年に入って大きく好転したのは間違いない」と強調。6年ぶりに再開された協議会について「中日両国の政治的相互信頼の増幅や友好・協力関係の増進に向けて、とても重要な意義を持つ」と評価した。
一方、兪氏は「根本的な好転には時間がもっと必要だ」とも述べ、「両国の国民感情は(2012年9月の)釣魚島(尖閣諸島の中国名)国有化の時より悪化したままであり、双方とも忍耐力を持ってさらに努力しなければならない」と指摘。中国による人工島造成など南シナ海問題では「日本側は過度に反応しない」よう求めた上で、「中国は日本の航行の自由を妨害したことはない」などとけん制した。
谷垣氏は「双方がお互いにしっかり説明する努力が大切だ」と述べ、与党交流の重要性を訴えた。また、谷垣氏は協議会終了後に記者会見し、「政治の責任を持つ者たちがパイプをつくっていくことが大事。一定の成果を上げられた」と総括。次回は来年9月ごろに日本での開催を検討する意向を示した。