バルセロナはホームでの連戦となったこの1週間、リーガ・エスパニョーラではレアル・ソシエダに大勝(4-0)すると、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)でも控え中心のメンバーで3部のビジャノベンセを一蹴(6-1)した。この結果、通算11勝2敗としたリーガでは、2位アトレティコ・マドリードに4ポイント差、3位レアル・マドリードに6ポイント差の首位の座をキープし、一足先にスケジュールを消化しているコパ・デル・レイでは、4回戦を1勝1分で突破して5回戦に進出した。
これに対し、バレンシアはアウェーでの連戦となったこの1週間、リーガでセビージャに完封負け(0-1)を喫すると、以前から去就が騒がれていたヌーノ・エスピリト・サント監督が辞任。元イングランド代表のガリー・ネヴィル氏を新監督に招聘することが決定する一方、サルバドール・ゴンサレス・マルコ暫定監督の下で臨んだコパ・デル・レイでは3部のバラカルドに勝利(3-1)した。この結果、通算5勝4分4敗となったリーガでは7位から9位へと転落したものの、コパ・デル・レイでは5回戦進出をほぼ確実にした。
ミッドウィークにチャンピオンズリーグの一戦が控える両チームだが、すでに首位でのグループステージ突破を決めているバルセロナは、ビジャノベンセ戦で温存したレギュラー9選手がスタメンに戻る万全の布陣が予想されているのに対し、最終節のリヨン戦に逆転での決勝トーナメント進出が懸かるバレンシアは、多数の故障者を抱える中で極めて難しいメンバーのやり繰りとなる。
強豪同士の対戦とはいえ、順位、状態、戦力とあらゆる面で大きな差がある両チーム。公式戦ここ4試合で20得点と圧巻のゴールラッシュを続けているバルセロナに対し、リヨン戦から指揮を執る新監督に良い形でバトンタッチしたいバレンシアがホームでどれだけ粘りを見せられるかが、試合の見所となるだろう。