【ロンドン時事】ロンドン東部の地下鉄駅でナイフを持った男が起こした刺傷事件で、捜査当局は7日までに、ムハイディン・ミール容疑者(29)を殺人未遂罪で起訴した。男は同日、ロンドンの裁判所で開かれた公判に出廷。公判で検察官は、男の携帯電話に過激派組織「イスラム国」の旗の画像が保存されていたと述べ、事件はテロ行為だと指摘した。

 男は5日夜、駅構内でナイフで男性を刺し、重傷を負わせた疑い。動機は不明だが、目撃者によると、犯行時に「母なるシリア」「シリアのため」と叫んでいたとされ、英国のシリア空爆参加に不満を持っていた可能性がある。

 報道によれば、男の携帯電話からは11月のパリ同時テロや英警察の対テロ訓練に関連した画像も見つかった。テロと確認されれば、英国では2013年にロンドン南東部で兵士が男2人に殺害されて以来の「ジハーディスト(聖戦主義者)による攻撃の成功例」(タイムズ紙)となる。