日本は労働時間が長い国だといわれます。また、外国人から「日本人は働き過ぎだ」といった指摘を受けることがあります。しかし、それは本当のことなのでしょうか!? OECD(経済協力開発機構)が各国の労働時間を調査したデータがありますのでご紹介します。
■日本人は働き過ぎ!? 現在ではそうはいえないかも……
OECDが38カ国について、その国の就業者(Total Employment)が1年間に平均何時間働いているかを調査したデータがあります。2014年のデータでは、労働時間の長い国のランキングは下のようになります。
■労働時間の長い国 Top10
第1位 メキシコ……2,228時間
第2位 コスタリカ……2,216時間
第3位 韓国……2,124時間
第4位 ギリシャ……2,042時間
第5位 チリ……1,990時間
第6位 ロシア……1,985時間
第7位 ラトビア……1,938時間
第8位 ポーランド……1,923時間
第9位 アイスランド……1,864時間
第10位 エストニア……1,859時間
1位は「メキシコ」です。「昼寝の時間があってうらやましい」なんていわれることのある「ギリシャ」が4位に入っていますし、このTop10は日本人には意外な結果かもしれませんね。ちなみに日本は「1,729時間」で労働時間の長い順だと「21位」です。1位のメキシコと比較すると「499時間」も少ないのです。499時間というと「約20.8日」ですからこの差は大きいですね。
逆に労働時間の短い国を見てみましょう。
■労働時間の短い国 Top10
第1位 ドイツ……1,371時間
第2位 オランダ……1,425時間
第3位 ノルウェー……1,427時間
第4位 デンマーク……1,436時間
第5位 フランス……1,473時間
第6位 スロベニア……1,561時間
第7位 スイス……1,568時間
第8位 スウェーデン……1,609時間
第9位 オーストリア……1,629時間
第10位 ルクセンブルク……1,643時間
1位は今何かと話題の「ドイツ」でした。「1,371時間」なので日本と比べると「358時間」も少ないですね。358時間ですから、ドイツ人は日本人よりだいたい「2週間+1日」も多く休みがあるようです。また1位-10位まで見事にヨーロッパの国々で、3位の「ノルウェー」と7位の「スイス」以外は全てEU加盟国です。
各国の、就業者の1年間の労働時間を比較してみましたがいかがだったでしょうか。もちろんこれはあくまで「平均」の比較ですので、これより働いている人はたくさんいらっしゃることでしょう。でも、「日本人は働き過ぎ!」とは一概にはいえないのは、このデータからも分かるのではないでしょうか。
⇒データ引用元:『OECD.Stat』Average annual hours actually worked per worker
https://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=ANHRS
*……最新の2014年調査には「ベルギー」「トルコ」のデータがありません。そのため、ランキングはこの2カ国を除いて作成いたしました。
(高橋モータース@dcp)