オバマ米大統領が安倍晋三首相との11月19日の首脳会談の際、環太平洋連携協定(TPP)交渉の大筋合意を受けた日本の国内対策をめぐり、豚肉を扱う畜産農家保護策の見直しを働き掛けていたことが分かった。首相は明確な返答を避けた。翌20日には米農務長官も森山裕農相に同じ要求を突き付け、森山氏が拒否した。日米関係筋が8日、明らかにした。

 日米は10月のTPP合意を堅持する方針だが、日本側の国内対策変更に踏み込んだ異例の注文といえる。米側はTPPの議会承認を円滑に進めたい思惑から米豚肉業界に配慮したとみられる。

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