ダライ・ラマがISとの対話を主張、中国高官「自らが暴力主義なので同調している」 | ニコニコニュース

サーチナ

 チベット仏教の指導者であるダライ・ラマ14世がこのほど「IS(イスラム国)は偏狭さでイスラム教を傷つけている。しかし、やはり対話を通じて問題を解決すべきだ」と述べたことについて、中国の全国政治協商会議民族宗教委員会の朱維群主任は8日、「ダライ・ラマはこれまで暴力を放棄したことがない」、「ISに同情あるいは同調している」などと非難した。環球網が報じた。

 ダライ・ラマはイタリア紙の取材に対して、「イスラム教は平和的な宗教だ。ISは偏狭さでイスラム教を傷つけている。しかし、やはり対話を通じて問題を解決すべきだ」として、対話により相互に意見を聞き、理解を試みてよいと主張した。

 朱主任は「現在、全世界が、ISは極端な暴力と血なまぐさい残忍な行動をしているとの初歩的な認識で一致し、さらに有効な打撃が必要と主張している」と主張。ダライ・ラマの発言について「骨の髄からIDに対して同情あるいは同調している」、「その根本的な原因は、彼(ダライ・ラマ)が自らの政治生涯の中で、暴力を放棄していないことだ」と非難した。

 朱主任は、ダライ・ラマが「1950年代には外部勢力と結託してチベットに武装反乱を起こした。反乱が失敗して逃亡し、国外でチベット独立活動の武装勢力を訓練し、中国の国境を攪乱させた」と主張。

 さらに2008年にチベット自治区などで発生した暴動については「ダライ集団が苦心して計画した扇動で、18人の無辜の群衆が焼き殺されたり刺殺された。負傷者は382人だった」、「ここ数年は、ダライ集団の詐欺的扇動で、物事の真相が分からぬ人が焼身自殺している。これも一種の様相を変えた極端行為(テロリズムを指す)だ」と非難した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)olgacanals/123RF.COM)