庵野秀明氏が総監督を務め、12年ぶりに復活する本家・東宝による新作ゴジラ映画『シン・ゴジラ』(2016年7月29日公開)の30秒の特報映像と最新ビジュアルが10日、解禁された。118.5メートルとなるゴジラ史上最大の同作ゴジラは全容を現さないものの、都内近郊の街をまるごと封鎖した大規模ロケでの街中がパニックになる様子では、庵野節が早くも全開。『エヴァンゲリオン』シリーズファンは感じるものがあるであろう新しさと、ゴジラ映画らしい懐かしさをにじませる映像に仕上がっている。
【映像】庵野節が炸裂!街がパニックになる『シン・ゴジラ』特報
日本を舞台にし、ゴジラという脅威に直面したとき、人々はどのように行動し、ゴジラと向き合うのかを描く同作。同時に公開された最新ビジュアルのキャッチは「ニッポン対ゴジラ。」。前作から12年が経ち、様々なパラダイムシフトを経験した現在の日本のあり方がテーマになることが示されている。
同作ゴジラのイメージデザインには、スタジオジブリ作品をはじめ、数多くのアニメ作品の原画を担当するほか、『マッドマックス 怒りのデスロード』でコンセプトアート&デザインを務めるなど、国際的にも評価の高い前田真宏氏が参加。前田氏は「庵野総監督とディスカッションするなかで、日本人だけが作ることのできる、ゴジラに込められた精神性や想いをデザインに落とし込もうと考えました。戦後間もない頃に製作された初代『ゴジラ』のリアリティに対して、3.11を体験した我々だからこそ体現できるリアリティのある、原点回帰のデザインになっている」とコメントしている。
また、キャラクターデザインには、『巨神兵東京に現わる』で巨神兵の雛形造形を担当するなど、日本におけるキャラクター造形の第一人者である竹谷隆之氏が参加。竹谷氏は「庵野総監督と前田さんがつくり上げてきたゴジラのコンセプトデザインをもとに、立体物として造形していく作業を、半年以上、およそ100回ものやり取りを経て製作していきました」と明かす。
庵野総監督が全面的に指揮をとり、確固とした方向性をもって強いこだわりが反映されながら着々と製作されている『シン・ゴジラ』。撮影は10月に終了しており、現在は編集の真っ最中。本編は来年6月下旬に完成予定。