日本HPは10日、ビジネス向けに位置する12型Windowsタブレット「HP Elite x2 1012 G1」を発表した。2016年2月下旬から発売する予定。ラインナップは、LTE、CPU、OS、価格(税別)の違いで全5モデルを用意し、概要は以下の通りだ。
・LTE非対応、Core m3-6Y30、Windows 10 Home 64bit、99,800円
・LTE非対応、Core m3-6Y30、Windows 10 Pro 64bit、139,800円
・LTE非対応、Core m5-6Y54、Windows 10 Pro 64bit、149,800円
・LTE対応(Docomo)、Core m3-6Y30、Windows 10 Pro 64bit、149,800円
・LTE対応(KDDI)、Core m3-6Y30、Windows 10 Pro 64bit、149,800円
HP Elite x2 1012 G1は、マイクロソフトのSurface Proを連想させるタブレット。オプションの「トラベルキーボード」(本体カバーを兼ねる)を取り付けることで、クラムシェル型ノートPCと同じように使える。本体背面にはキックスタンドを設け、0度~15度の範囲で角度調整が可能。トラベルキーボードはバックライト付きで、ストロークは1.5mmを確保した。
タブレット本体の重量は約820g、トラベルキーボードは約385gなので、両者を持ち運ぶと約1.205kgとなる。本体サイズはW300×D213.5×H8.05mm、トラベルキーボード装着時の高さ(厚さ)は13.45mmだ。バッテリ駆動時間は約10時間。12型の液晶ディスプレイはマルチタッチに対応し、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)、輝度は340cd/平方メートル、視野角は上下左右とも160度だ。
スタイラスとして、ワコムのアクティブES(静電結合)方式を採用したペンが付属。適度な摩擦によって紙への書き味に近づけ、2,048段階の筆圧検知を備える。ペン尻ボタンのシングルクリックでアプリ起動、ダブルクリックでスクリーンキャプチャという動作だ。ペン持つ位置にもボタンがあり、消しゴムやマウスの右クリックとして機能する。
CPUには、第6世代Intel Coreプロセッサ(開発コードネーム:Skylake)のIntel Core m3-6Y30(900MHz)、またはIntel Core m5-6Y54(1.1GHz)を搭載する。メモリはLPDDR3 4GB(増設不可)、ストレージはSATA接続の128GB M.2 2280 SSD、グラフィックスはIntel HD Graphics 515(CPU内蔵)だ。内蔵のステレオスピーカーは「Audio by Bang & Olfsen」、内蔵ステレオマイクはノイズキャンセル機能付き。
インタフェース類は、200万画素インカメラ、500万画素アウトカメラ(LEDフラッシュ付き)、microSD/SDHC/SDXCカードスロット、USB 3.0×1基、ヘッドホン/マイクコンボジャック、USB Type-C×1基など。USB Type-Cは、Thunderbolt 3とUSB 3.1に対応し、本体の充電にも用いる。また、HP Elite x2 1012 G1本体は外部出力を持たないので、オプションのアダプタを使ってUSB Type-C経由で外部映像出力を行う。
通信機能には、インテルの「Tri Band Wireless-AC 18260」を採用。IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 4.2、さらにWiGig Comboとなる。アンテナ数は送信×2、受信×2だ。
LTE対応モデルには、「for Docomo」と「for KDDI」の2モデルを用意。for Docomoモデルは「Docomo LTE Xi」の800MHz、1.5GHz、2GHzをサポートする(WCDMAは800MHzと2GHz)。一方のfor KDDIモデルが対応するのは、「au 4G LTE」の800MHzと1.5GHzだ(EV-DOは800MHzと2GHz)。
日本HPのビジネス向けPCらしく、高い堅牢性と多彩なセキュリティ機能を備える。堅牢性の目安として、米軍調達基準「MIL-STD 810G」に対応している。セキュリティ機能は、指紋認証、BIOS保護、データ完全消去などだ。専用ソフトウェアを使うことで、紛失時にリモートからデータを完全消去といった操作も実現できる。
そのほかオプション類として、3種類のドッキングステーションを用意。USB Type-Cに接続するスタンダードな「HP Elite USB-C」は、DisplayPort、HDMI、有線LAN、USB 2.0×3基、USB 3.0×1基を搭載する。小型の「HP USB-Cトラベルドック」は、VGA(D-Sub)、HDMI、有線LAN、USB×2基(予定)を搭載。
もう一つの「HP アドバンスド無線ドッキングステーション」は、HP Elite x2 1012 G1本体とWi-Gigで無線接続するタイプ。DisplayPort×2基、VGA(D-Sub)、USB 3.0×4基、有線LAN、ヘッドフォン出力、マイク入力、セキュリティロックなどを備える。