生活必需品にかかる消費税率を低く抑える軽減税率をめぐり、自民党内で9日、税収減を補う財源を8000億円規模とする案が浮上した。同党は当初、低所得者対策の一部を取りやめることで浮く4000億円しか財源がないと主張してきたが、連立相手の公明党に配慮し、譲歩した形だ。

 自民、公明両党は9日、断続的に調整を続けており、10日の2016年度与党税制改正大綱取りまとめを目指して軽減税率問題は最終局面を迎えた。

 自民党幹部は9日、周辺に「(財源の額は)8000億円前後でよい」と述べた。譲歩案がまとまれば、酒、外食、飲料、菓子類を除く食料品を軽減対象に入れられることになる。