Kidori Kidoriが昨日12月9日に全国ツアー「Kidori Kidori『!』release Tour」の東京・WWW公演を行った。
「Kidori Kidori『!』release Tour」は8月に汐碇真也(B, Cho / ex. BAND A)が正式加入し、3人編成となった彼らが9月より行っている全国ツアー。全19公演中17公演目にあたる東京公演ではゲストとして神谷洵平(Dr)、ガリバー鈴木(B)を迎えた3人編成のPredawnバンドが参加した。
Predawnはアットホームな雰囲気の「Over the Rainbow」からライブを始め、この季節にぴったりなナンバー「Winter Wonderland」や、ライブ定番曲「Keep Silence」などを披露。普段はギター1本の伴奏にリズムが加わり、厚みのあるアンサンブルを場内に響かせていく。「Tunnel Light」では白熱球のみのシンプルな照明の中、ウッドベースを弓で奏でる鈴木と、マレットを持って柔らかなビートを刻む神谷の伴奏にあわせて、Predawnが体をゆったりと動かしながらささやくように歌った。
またMCで彼女は事務所の後輩にあたるKidori Kidoriからツアーの誘いを受けたことに感謝を示したほか、川元直樹(Dr / Kidori Kidori)が自身のモノマネをしてくることがあることを述べ、「私より上品な話し方で、似てるかどうか……通称“Predawnさん”って呼んでるキャラクターなんですけど、あとで川元くんがやってくれると思うんで、最後まで楽しんでってください」とコメント。またこの日がライブ納めであるというPredawnは「残りは自宅を警備しようかと……」と静かに話して観客の笑いを誘い、最後には「さわやかな雰囲気になってきて、Kidori Kidoriを迎え入れる準備がそろそろできたところで、先輩は去ろうかと思います……最後に爪あとを残して」とおっとりとした口調で語った。そして3人は「Breakwaters」を静かに奏で始め、楽曲の最後にはPredawnがギターをかき鳴らし、ほかのメンバーもアドリブを織り交ぜたセッションを展開してライブを締めくくった。
Kidori Kidoriはマッシュ(Vo, G)、川元直樹(Dr, Cho)、汐碇真也(B, Cho)がステージ前方で横並びになってライブを行った。小気味よいギターフレーズが印象的な「!」を1曲目に届けたあと、マッシュが「今日はツアー19本のうち、17本目で東京に戻って参りましたー!」と元気に挨拶し、朗らかな曲調のナンバー「住めば都」を歌唱。さらに「さあ皆さん、体動かしていきましょうよ!」と煽り、アッパーチューン「あなぼこ」を演奏するなど最新アルバム「! [雨だれ]」の収録曲を多数届けた。ライブ中盤には川元が「緊張するう……あの……Predawnです」と先ほどPredawnが話していた“Predawn”さんの口調でMCをする場面も見られた。
マッシュは「彼女は自分にとって、いろいろ教えてくれる師匠のような存在なんです」とPredawnについて言及。さらに本公演にPredawnを招いた理由については「僕らが3人編成に戻ってから初のツアー。だからPredawnさんにもトリオ編成で出てもらうことにしました。ガリバー鈴木さんには僕らのツアーでサポートをしていただいたこともあって、ほんとに競演できてよかったです」と話した。MC中、マッシュは進行予定ではこのタイミングがMCタイムではなかったことに気が付き、「いやー、なんだかもうだな」とさらりと述べてからリラックスした様子で「なんだかもう」を歌った。またライブ後半には「NUKE?」などアグレッシブなナンバーを連投し、緩急の効いたセットリストで観客を大いに盛り上げた3人。アンコールでは新体制になってから初めて作ったという新曲「ナイトミュージック」を演奏。ファンキーかつキャッチーな楽曲を初披露した。
なおこのツアーは残すところ12月14日の愛知・池下CLUB UPSET公演、12月15日の大阪・umeda AKASO公演の2本。愛知公演にthe band apart、大阪公演には彼らの旧名義である“キドリキドリ”が対バン相手として登場する。
2015年12月14日(月)愛知県 池下CLUB UPSET
<出演者>
Kidori Kidori / the band apart
2015年12月15日(火)