【シドニー時事】オーストラリアで、南極海での日本の調査捕鯨再開に反発する声が強まっている。豪政府の次期潜水艦開発に日本が関与を目指すのをみて、強硬な反捕鯨派は「潜水艦も捕鯨中止のための駆け引き材料に」と訴えている。

 日本が11月末、約2年ぶりに捕獲を伴う調査捕鯨再開を表明したのを受け、ビショップ外相は「深く失望した」と反発。昨年3月の国際司法裁判所(ICJ)の捕鯨中止判決に従うよう求めた。世論調査で国民の9割超が捕鯨に反対しており、親日的とされるビショップ氏も無視できない。

 緑の党議員は、捕鯨中止へ圧力をかけるため「潜水艦計画を持ち出すべきだ」とターンブル首相に要求した。ターンブル首相は今月訪日し、安倍晋三首相と会談する予定になっている。