Kickstarterプロジェクトが失敗に終わってしまう確率 | ニコニコニュース

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今年もたくさんワクワクさせてもらいました。

みなさんご存知「Kickstarter」といえば、毎日さまざまなプロダクトやプロジェクトが公開されているクラウドファンディングウェブサイト。ライトセーバー組み立てスマートウォッチから、みんな大好きPebbleまで。楽しくってイノベーティブなものが次々と生まれています。

そんなKickstarterに出資してプロダクトを受けとれる確率などについて、ペンシルベニア大学ウォートン・スクールのEthan Mollick教授が調査を行ないました。Kickstarter協力のもとで約50万のユーザーを調査、47,188もの支援者から回答が返ってきました。分析対象となったのは2009年から2015年のあいだに1000ドル(およそ12万円)以上の資金を調達したプロジェクトすべて。それに加えて250ドル(およそ3万円)から1000ドルを集めたプロジェクトや250ドル以下のプロジェクトなど小規模なものも含まれています。

分析では支援者がリワードを受けとれなかった場合、そして受けとれる見通しが立っていない場合をプロジェクトの失敗として定義。すると調査したプロジェクトのうち「失敗」に分類されたのは9%のプロジェクトだけという結果に。分析を行なったMollick教授は「だいたい10個のプロジェクトのうち1つが失敗すると想定できるでしょう。」と分析しています。また、「リワードが期限内に届いた」という項目にチェックした支援者は全体の65%で、希望したリワードが受けとれなかった人は7%でした。

下のグラフはプロジェクトのカテゴリーと失敗する確率を表したもの。見ての通り特定のカテゴリーが失敗しやすいということでもなさそうです。

こちらは調達する資金別に失敗率を示したグラフ。1000ドル以下のプロジェクトの失敗率が高くなっています。

とはいえ、そもそもこれってKickstarterが支援してる調査なんだから、失敗率が低くなってるんじゃないの?と思った人もいるはず。論文のなかでMollickさんは次のように述べています。

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Kickstarterと共同でデータの収集を行ないましたが、分析の結果はわたし自身の独立した研究です。Kickstarterに雇われているわけでもありませんし、分析はすべてKickstarterとは独立して行なわれました。研究をしていくなかでKickstarterがコメントをすることはあっても、変更を加えたことはありません。
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失敗する確率が少なかったとはいえ、今回は任意調査だったことやプロジェクトのなかには紹介ビデオとは全然違うプロダクトがリワードとして送られてくるケースもあったりと。まだまだ考慮すべきことはありそうです。いろいろ問題はあるのかもしれませんが、誰もがアイディアを発表して資金を募れる場はこれからもどんどん盛りあがるといいなあ...。

source: Social Science Research NetworkKickstarter
GIF by Jim Cooke

Chris Mills - Gizmodo US [原文]
(Haruka Mukai)


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