【上海時事】中国の有力民営複合企業、復星集団の郭広昌会長が10日から連絡が取れなくなっている。復星傘下の上海復星医薬は11日夜、郭会長が「司法機関の調査に協力している」と明らかにし、当局から事情を聴かれていることを確認した。ただ、何らかの嫌疑をかけられているのかは不明。
郭会長は中国電子商取引最大手、阿里巴巴(アリババ)集団の馬雲会長と並ぶ中国民営企業のカリスマ実業家。1992年に復星の前身会社を設立し保険、医薬、不動産など幅広い分野に事業を拡大、中国を代表する民営企業に育てた。
最近は国際展開にも積極的で、フランスのリゾート施設運営会社、クラブメッドを買収したほか、北海道のスキーリゾート「星野リゾートトマム」も取得。東京や米ニューヨーク、英ロンドンなどでも大型オフィスビルを相次いで手に入れている。