踏切改良、国の後押し加速 歩行者事故対策で国交省
国土交通省は12日、歩行者が事故に遭う可能性がある危険な踏切の対策を加速させる方針を固めた。踏切内の歩道拡幅、道路と鉄道の連続立体交差化などの改良方法が決まらなくても、国の判断で「改良が必要な踏切」に指定し、自治体と鉄道会社に取り組みを促すことが柱。対象は全国千カ所以上になる見込みで、次期通常国会に踏切道改良促進法改正案を提出する。
国交省によると、踏切での事故は2014年度に248件発生し、92人が死亡した。死者の8割が歩行者で、4割が65歳以上の高齢者だった。
現行法では、国が要改良の踏切と指定すると、鉄道会社や自治体に施設整備の義務が生じる。