【台北時事】台湾の陳威仁・内政部長(内相)は12日、台湾が実効支配する南シナ海の南沙(英語名・スプラトリー)諸島にある太平島を訪問し、埠頭(ふとう)や灯台の完成式典を行った。内政部(内政省)が12日、発表した。島の領有権を主張するベトナムやフィリピンなど周辺国が反発するとみられる。
陳部長は王崇儀・海岸巡防署長(海上保安庁長官に相当)ら政府関係者と共に空路で太平島を訪れた。台湾メディアの報道によると、当初は馬英九総統が訪問する計画だったが、米国が難色を示したため取りやめたとみられている。
太平島は台湾南部の高雄から約1600キロ離れており、面積は約0.5平方キロメートル。陳部長は式典で、南沙諸島を含む南シナ海について「歴史、地理、国際法のいずれから見ても、国際法上の権利を有している」と台湾に領有権があると強調した。