カルチャーセンターで創作を学ぶ、というと趣味の一環と聞こえるかもしれないが講師が京極夏彦先生と聞いたらどうだろう?
2016年2月18日(木)、新潮社主催のプレミアム教養講座『新潮講座』で『京極夏彦、創作の作法を語る』が行われる。
小説の発想はどこから生まれるのか? 取材はどのようにしているのか? 数々の作品はどのように書かれたのか――執筆にまつわる素朴な疑問から、作品の誕生の過程、執筆スタイルや日常、そして最新作情報まで。ベストセラー作家の素顔やなかなか知ることのできない創作の秘密に迫る文芸講座。
京極夏彦先生といえば『姑獲鳥の夏』という従来の新人作家の処女作では考えられないような超長編でデビューした小説家。それまでは会社を経営していたがゴールデンウィークに仕上げた長編小説がどのような賞でも受け付けない厚さであったため講談社へ持ち込みの電話をかけた。原稿を読んだ編集者の唐木厚氏により講談社からのデビューが決定した。
講談社の『メフィスト賞』からデビューしたと誤解される向きがあるが、同賞は京極先生の影響を受けて『才能は在野にある』という編集側の意向により生まれたもの。新人賞にして応募原稿の上限枚数無制限という異質で破格な規定が許されたのも京極夏彦の存在ありき、であった。ただし、現在のメフィスト賞では上限枚数が設けられている。
実は筆者はこの担当編集唐木氏による講談社主催の『小説道場』に参加したことがある。しかし京極先生本人から創作の秘訣をきちっと教わる機会などないだろうと考えも及ばなかった。
不世出の作家に創作の秘訣を学ぶまたとない機会、京極夏彦の「語り」を聞けるだけでも参加する価値があるだろう。興味のある人は申し込んでみては?
新潮講座
http://www.shinchosha.co.jp/blog/chair/index.html
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