真空ホロウが12月10日にライブイベント「真空パックvol.9」を東京・UNITで行った。
7月に行われた東京・東京キネマ倶楽部公演をもって松本明人(Vo, G)のソロプロジェクトとなった真空ホロウ。この日の公演はHisayo(B / tokyo pinsalocks、GHEEE、a flood of circle)、山口大吾(Dr / People In The Box)、西村奈央(Key)をサポートメンバーに迎えてバンド編成で行う初の単独公演ということで注目を集めていた。
「サイレン」で勢いよくライブの口火を切った彼らは盤石のアンサンブルで「バタフライスクールエフェクト」「開戦前夜」を演奏。続く「虹」でも曲中のブレイクからカットアウトまで息のあったパフォーマンスを披露した。また最初のMCで松本は「ステージからのこの景色が見れるのはここに来てくださった皆さんやサポートメンバー、支えてくれるスタッフのおかげです。今日は特別な日になるよう1曲1曲に感謝の気持ちを込めて歌います」と丁寧に挨拶した。
矢継ぎ早にアップテンポな4曲を披露したあと、「こどものくに」では松本の奏でる歪んだギターと妖艶な歌声がオーディエンスをディープな世界へ誘う。また「4月某日」はイントロからキーボードを大きくフィーチャーしたアレンジになっており、新編成になったことを観客に強く印象付けた。
松本は「1人になってから皆さまの優しさを改めて感じまして……今とても幸せです」と、ファンの前でライブができる喜びを噛み締める。そして「砂漠の花」「マイ・バスティーユ」といった新曲をプレイ。「ドリップ」演奏後にはサポートメンバーの紹介を行い、People In The Boxがインディーズ時代から大好きでライブを観に行ってたこと、Hisayoと初めて会ったときは彼女が泥酔していたことなどが明かされた。また西村についてのエピソードを語るも彼女が会話を広げられず、「私、話が続かないんでがんばってください」と松本に話を戻す場面も。松本は「僕こそ話が続かないことで有名な真空ホロウの松本明人ですよ」と切り返し、その初々しいやりとりに場内は温かな空気で包まれた。
「踊れますかUNIT! 歌えますかUNIT!」という松本の煽りから「Balance cont(r)ol」がスタートし、ライブは終盤へ。「アナフィラキシーショック」「闇に踊れ」といったキラーチューンが轟くと観客も手を挙げながら楽しそうに身体を揺らす。そしてダンスロックチューン「MAGIC」でフロアの熱気は最高潮に達した。最後にアコースティックギターに持ち変えた松本は、「今日はここにいる人たちが『音楽は楽しい』っていうことを改めて教えてくれている、そんな気がしながら歌っていました。いつか僕が強い人間になることができたら、もっと光が見える歌を歌って皆さんにお返しできたらと思います」と語り、弾き語りで「ひかりのうた」を伸びやかに歌唱。アンコールでも3曲を披露し、この日のステージを締めくくった。
01. サイレン
02. バタフライスクールエフェクト
03. 開戦前夜
04. 虹
05. こどものくに
06. 誰も知らない
07. 4月某日
08. 砂漠の花
09. マイ・バスティーユ
10. ゲシュタルト
11. ドリップ
12. Balance cont(r)ol
13. カラクロメイロ
14. アナフィラキシーショック
15. 闇に踊れ
16. MAGIC
17. ひかりのうた
<アンコール>
18. グライダー
19. 被害妄想と自己暗示による不快感
20. I do?