放送倫理・番組向上機構(BPO)・青少年委員会が12月9日、芸人のおむつ交換シーンなどを放送したバラエティ番組『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京)について、見解を発表。波紋を広げている。
青少年委員会が問題視したのは、9月12日の放送回。子供が誕生した芸人・藤本敏史やフットボールアワー後藤輝基らが「パパ」となり、千原ジュニア、フットボールアワー・岩尾望ら「赤ちゃん」役の芸人を相手にして“育児を学ぶ”という企画だった。画像処理が施されていたとはいえ、下半身を露わにした「おむつ交換」や、セクシーママの「ボディマッサージ」により男性器を“反応”させたりした点について、視聴者や委員会から「下品」といった批判があがったという。
同番組は土曜25時15分~25時45分という深夜番組。これまでもある程度の下ネタは深夜時間帯に放送されることがあったが、委員会は「午後5時~9時以外であれば性的表現などの基準を緩めてよい」わけではないとし、また最近は中高生も録画により深夜帯の番組を見ている傾向があることを指摘。「もはや深夜帯番組だから青少年のことは考慮しなくてよいという時代ではなくなりつつあるのです」との見解を発表した。
一般的に、深夜番組にちょっとしたセクシーシーンや下ネタがあるのはご愛嬌、と考えられてきた節があったが、これに待ったをかけた今回の発表。Twitterでは、
「ビデオが普及してない70年代ならともかく、いまは番組表みて録画ボタン押せば子供でも深夜番組見れる時代だからね。仕方ないかな」
と理解を示す声があがる一方で、
「深夜からエロ取ったらTVはまさにオワコンになるぞ」
と、様々に反発を示す声が噴出。
また、「下品」という見方に対しては、納得する意見は確かにあるものの、
「嫌なら見なければいいんじゃないですかね。。。」
など、視聴者が観るか観ないかの選択をすべき、との声も多数あり、意見は分かれているようだ。
なお、テレビ東京は「当番組には不快な思いを抱く視聴者がいたであろうことは否定できない」と指摘を認め、「今後、よりよい番組作りに邁進していく所存です」とのコメントを発表している。
※当記事は2015年12月13日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。