消費税に導入する軽減税率の対象品目をめぐり、自民、公明両党は12日、「外食」を含めないことを決めた。スーパーやコンビニエンスストアが扱う弁当や総菜は加工食品として軽減税率が適用されることになり、外食業界では「消費はシフトする」(谷真すかいらーく社長)などと懸念と恨み節が広がった。

 外食業界は事務負担の増加などを理由に、軽減税率の導入そのものに反対してきた経緯がある。牛丼チェーン「すき家」を傘下に持つゼンショーホールディングスの小川賢太郎会長兼社長は、「どこで線引きしようとアンフェア(不公平)になる」と訴えていた。

 対象品目は「酒類・外食を除く飲食料品」と決まったが、その境界は必ずしも明確でない。桜田厚モスフードサービス会長兼社長は「(ハンバーガーなどを)持ち帰りと店内で食べるのを分けるのは、一物二価で合理性がない」と話す。ファストフード店のハンバーガーやドーナツなどを持ち帰る場合の扱いなどでは、新たな基準が必要となりそうだ。