銀河帝国の予算管理はどうなってんの?
デス・スター。それは、惑星を一撃で破壊することができる銀河帝国の最終兵器。「スター・ウォーズ」に触れた者ならば誰もが知っている常識です。が、知らなかったのは、そのデス・スターを2つも破壊されてしまっては銀河帝国は経済破綻してしまうということ…。帝国の誰も予算管理には疎かったようですね。
今回、デス・スターと銀河帝国のお金事情をはじき出したのは、ファイナンシャル・エンジニアリングのZachary Feinstein教授。その詳細は、彼の発表した論文「It's a Trap: Emperor Palpatine's Poison Pill」にて解説されています。
映画に登場するパワースーツや宇宙船などを実際に作ったらどのくらいの費用がかかるか?というのを計算する人は少なからずいます。Feinstein教授もその1人で、デス・スターを制作するには、鉄などの材料がどれくらい必要なのか、いくらかかるのか、その設計費用を算出しました。あれこれリサーチした結果、彼の計算では419クインテリオン(10の18乗、41900京)ドル。もう何が何だかわからない値段となりました。
わけがわからないとんでもない額だと思いますが、ダース・シディアスは銀河帝国皇帝ですからね。帝国のすべての力を集結すればなんとかなるものなのでしょう。Feinstein教授が興味を持ったのは、建設費よりもむしろそれが破壊されたときの銀河帝国の金融システムは大丈夫かということ。これだけの資財を投じて建設された兵器が予想外に破壊されてしまったらどうするんだ、と。
なんでもWookiepediaなどからスター・ウォーズに関する知識を集めて考えたところ、銀河帝国金融部門はGDPの60%の資産を持つといいます。Feinstein教授の計算では、銀河帝国のGDPは4.6セクスティリオン(10の21乗、46該)。もちろん、金融機関は帝国自体に、特にデス・スターにがっつり投資をしていますから、デス・スター2つも破壊されてしまえば、銀河帝国の金融市場は大打撃をうけ、とんでもない経済破綻におちいるというのです。Feinstein教授は、シスの方々は結果として、宇宙規模の経済危機を引き起こすと締めくくっています。帝国だけの問題じゃないレベルでしょう。
と、まぁ、そんな現実的なお金の面からスター・ウォーズを見て楽しむこともできるわけです。ほとんどのファンはこんなこと気にしていないと思いますが、大人気作だけにファンも多いわけで。中には経済学者もいるわけです。
source: arXiv h/t Popular Science
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(そうこ)