京都市のマンションで「民泊」を営み、中国人観光客約350人を宿泊させたとして、京都府警生活経済課などは16日、旅館業法違反(無許可営業)の疑いで、東京都千代田区の旅行会社顧問の男(52)=東京都葛飾区=と山形市の旅館運営会社役員の男(48)=山形市=、法人としてのそれぞれの会社を書類送検した。
府警によると、旅行会社顧問の男は「宿泊料はもらっていない」と否認し、旅館運営会社役員の男は容疑を認めている。
民泊の立件は極めて異例。同課は、男らが営利目的で多数の客を集めており悪質と判断した。
送検容疑は7月25日〜10月2日ごろまでの間、9泊分について京都市右京区の賃貸マンションで市長の許可を得ずに宿泊施設を経営し、中国からの観光客約350人を有料で宿泊させた疑い。
同課によると、マンションは5階建てで、36室を山形市の会社が7月から3カ月間賃借し、上海の旅行会社が募集したツアー客の宿泊施設にしていた。利用者は1日約20〜70人で、宿泊料は1泊6500〜8500円だった。7〜10月に約3000人の中国人観光客を泊めていたとみられる。
府警は、同マンションに5月2日〜同25日ごろまでの間、日本人を含む複数の観光客を有料で宿泊させた疑いで、京都市伏見区の不動産管理会社の男性社員(43)も書類送検した。