過去の投稿に問題ない?
今月発生した銃乱射事件の煽りを受けて、いま米国内では外国人の入国審査を強化するように求める世論も強まっているようです。米国にやって来て、テロを起こしかねないような人物は、入国前に洗い出して拒否するべき……。でも、いったいどうやって審査しますか?
カリフォルニア州サンバーナディーノにある福祉施設で起きた銃乱射事件。銃を乱射したタシュフィーン・マリク容疑者は、Facebook上で、過激派組織ISILに忠誠を誓うコメントを残していたことが判明しています。彼女はパキスタンとサウジアラビアで育ち、2014年に結婚目的で渡米。しかしながら、ソーシャルメディアでの過激な発言などをチェックしていれば、そもそもビザを発給する前に入国を阻止できなかったのか? 入国審査にFacebookのチェックを求める声まで強まっているようですね。
なお、実はすでに米国土安全保障省(Department of Homeland Security)は、ソーシャルメディアをチェックしながら、ビザ申請者のバックグラウンドを審査するパイロットプログラムをテスト中。その審査基準などは一切明らかにされていませんが、FacebookやTwitterを巡回しながら、申請者のスクリーニングなどが進められている模様です。
今回の銃乱射事件とFacebookでの発言の関連性を受けて、米国土安全保障省は、現在のパイロットプログラムを強化し、正式な審査プロセスへと組み込む検討を開始。プライバシーや人権の保護は尊重しつつも、ソーシャルメディアを活用する、新たなビザ審査システムの確立が目指されているみたいです。単に一般に広く公開されている情報のみならず、FacebookやTwitterに内部情報の提供を求める踏み込んだ審査の可能性まで指摘されていますよ。ソーシャルメディアが実生活におよぼす影響は、ますます深刻なものになってきているようですね~。
source: Wall Street Journal
Kate Knibbs - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)