11月23日に靖国神社で起きた「爆発事件」。同事件は連日中国でも報じられている。
中国でも韓国と同じく、「軍国主義の象徴」として靖国神社が引き合いに出されることが多い。中国メディア・新浪新聞の「微天下」は11月24日、「日本のネットでは『韓国人か中国人が行った悪ふざけだ』と意見があるが、日本人は自国が何をしたのか歴史を再度考えるべきだ」との内容を投稿していた。
同アカウントは続けて、韓国人男性が容疑者として浮上したとする日本の報道を投稿。同投稿に対するコメントで最も「イイね」を集めたのは「これは良い“韓国人”と言わざるを得ない」。容疑者の身柄を拘束したことを伝える投稿では「靖国神社を爆発させることは名誉なことだと思う」が最も「イイね」を集めた。
12日には駐横浜大韓民国総領事館で「靖国神社の報復だ」と書かれた不審物が発見され、多くの中国メディアは「日本の反撃」として報じた。このさいの投稿で最も「イイね」を集めたのは「中国はよく頭を使って、日韓関係を利用し日米韓同盟を崩すことを考える必要がある。状況をかき乱し、中国に頼らざるを得ない状況を作るのだ」とする内容であった。
刺激的なコメントほど注目を受けるのはどの国でも同じことで、最も「イイね」を集めたコメントが中国ネットユーザーの総意というわけではない。それでも多数のユーザーが、「反日」的な意見を支持していることは事実だ。同アカウントには「テロをする人間を支持するのか?」など冷静なコメントも寄せられている。
靖国神社が現場となっただけに「軍国主義」、「民族主義」などのイデオロギーや「歴史認識」の違いが絡み、同事件に対する関心もその内容に捉われがちだ。一部報道では、入国時の荷物に火薬があったとの報道もあることから、様々な面から事件を冷静に捉えることが必要ではないか。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:(C) Hirotaka Ihara /123RF.COM)