​鮭とサーモンは別の魚だと判明 | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

12月6日放送、「林先生が驚く初耳学」(TBS)にて、寿司屋で人気のネタであるサーモンと鮭は別物だという事実を紹介。

20代女性が大好きな寿司のネタNo1のサーモン。とろける感じが良かったり、あぶりなどのいろんな食べ方が楽しめる。おまけに安い。

だが実は、サーモンと鮭は別の魚なのだ。普段、サーモンと呼んでいる寿司のネタは、大西洋鮭やキングサーモンなどの養殖のニジマスになる。一方で、朝食で食べている鮭は、シロザケと呼ばれる魚となる。

ほとんどの魚の頭部には、耳の役割を果たす内耳と呼ばれるものがある。その内耳にには、耳石(じせき)と呼ばれる炭酸カルシウムの結晶が入っている。耳石には、木の年輪のように、1年に1本づつ刻まれる輪がある。耳石を調べれば魚の年齢がわかる。だがシロザケは年齢だけでなく出身地までわかってしまうのだ。

耳石の線は水温などの環境の変化で太さが変わる。シロザケは放流する前の飼育水温を意図的に変えて、耳石の線の太さを調整することができる。

耳石の線を太くしたり細くしたりすることで、バーコードのように刻むことができる。内側に2本の線がついていれば、日本出身、と見分けることができるのだ。

耳石は炭酸カルシウムの結晶で、平衡感覚と聴覚に関与する。耳石には環境の変化によって年輪のような輪紋が刻まれる。この特性を利用して、人為的に水温を変化させて耳石にバーコード状のパターンを刻むことができる。耳石にこの標識が認められれば放流魚、なければ野生魚というふうに識別もできる。国内で放流されるサケの稚魚1億匹以上にこの標識処理が施される。輪紋の間隔や数が異なることで、どこの放流魚なのかまで見分けられるようになっているのだ。

また、耳石で温度を変えて標識にすることにより、放流場所ごとの稚魚の分布の移動や沖合での分布状況などのこれまで得られなかった情報が次々ともたらされるようになった。これによって今後のサケマス資源の安定や、野生魚の解明にも期待ができる。

特定のマークは、飼育水温、摂餌率、光周期などの生息環境を変えることでマーキングでき、魚類の耳石中に含まれるカルシウムとタンパク質層の厚さが変化することで、標識、マーキングすることができる。これは魚の一生を通じて残り、孵化場から放流される特定集団の追跡を可能にする。一匹に2個あり、左右の頭から取ることができる。