韓国を追いこむ米国の利上げ 頼みの綱は「中国」だけか? | ニコニコニュース

サーチナ

 米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)が16日、9年ぶりの利上げを発表した。 

 米国の利上げによって韓国は、国内外から追い込まれている。国内では社会問題となっている家計債務の増大に対して利下げを回避したいとの思惑がある。一方で米国の利上げは韓国に利下げ圧力をもたらす。国外では新興国から資金が流出することで新興国市場への輸出が減少し、輸出を経済の軸とする韓国は影響を避けられないとの見通しだ。

 中国メディアの新浪網がよると、韓国企画財政部は16日に来年(2016年)の実質経済成長率の予測を3.1%と発表した。同予測は15年初旬に発表した3.3%から減少したことになる。続けて、「海外の経済状況は素晴らしい」と伝え、貿易が好転する可能性があると主張。一方で、それでもなお韓国経済が危機的な状況にあることを紹介。ほかにも米国が行った利上げの影響をどの程度受けるかもまだ分からないとした。

 さらに、景気回復を信じている国内消費者に向けて「韓国は労働人口が減少し、高齢化が進んでいる」と指摘し、労働人口は来年にピークを迎え、17年には減少し始めるとした。

 企画財政部は輸出による経済発展が行き詰ったことの対策として、中国人旅行客の誘致に力を入れたことを紹介した。韓国は中国とFTAを締結したり、人民元建て国債を30億元(約567億円)発行したりするなど中国との経済連携を強めている。先の見えない韓国経済の低迷だが、果たして中国には出口があるのだろうか。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)