国連総会本会議は現地時間17日、北朝鮮の人権侵害を非難する決議案を採択した。同様の決議は2005年から11年連続となった。中国メディアの新浪網によると、賛成したのは119カ国。反対は中国、ロシア、シリア、キューバなど19カ国、棄権は48カ国だった。
中国は10日、安全保障理事会で北朝鮮の人権問題を討議することについて「安保理は人権問題を議論する場所ではない」、「効力がない」として反対した。安保理では非常任理事国を含め、「人権問題を討議する場所ではない」と判断した国が多く、同問題の討議は見送られた。中国やロシアが常任理事国の拒否権を発動することはなかった。
国連総会しかし本会議では北朝鮮の人権侵害を非難する決議案が11年連続で採択された。同決議は、安全理事会に対して、北朝鮮の人権侵害を国際刑事裁判所(ICC)に付託するなどの「適切な行動」をするよう促した。
安保理の「適切な行動」については、中国やロシアの拒否権発動で、実現しない可能性が高い。中国は「人権」についての姿勢で、世界の多くの国と「考え方」の違うことが、改めて浮き彫りになった。
なお中国は安保理においてこれまで、核兵器やミサイル開発についての北朝鮮非難する決議については、賛成票を投じている。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)Mykhaylo Palinchak/123RF.COM)