菅長官「日韓、未来志向で」=基本条約発効50年、課題持ち越し | ニコニコニュース

 日韓基本条約の発効から、18日で50年を迎えた。菅義偉官房長官は同日の記者会見で「今後も大局的な観点から、未来志向で重層的な関係を構築すべく、両国で努力したい」と述べ、両国関係の発展に尽力する考えを強調した。

 日韓の国交を正常化した基本条約の調印は1965年6月。同年12月18日に批准書を交換した。菅長官は「この50年間、両国民の対話と交流、協力は飛躍的に発展してきた」と意義を強調したが、記念すべき今年の両国関係は祝賀ムードとは程遠い状況だった。

 朴槿恵韓国大統領への名誉毀損(きそん)で在宅起訴された産経新聞前ソウル支局長に無罪判決が出たのは17日。韓国外務省が日韓関係に配慮するよう裁判所に異例の要請をしていた。最大の懸案であるいわゆる従軍慰安婦問題も溝が埋まっていない。

 日本側は関係改善の機運が高まることを期待している。外務省は18日の報道発表で「年間1万人だった人の往来は、現在では年間500万人を超えた」と評価。50年の節目に、約400件の交流事業が両国政府によって認定・実施されたことなども紹介した。

 一方、韓国外務省は同日、「来年も両国民の友情がさらに深まるよう引き続き努力していく」などとする報道資料を発表。日韓関係の本格的な関係改善は来年へ持ち越しとなった格好だ。