最近、韓国のネット掲示板で、韓国軍の食事写真がアップされているのをたびたび見かける。一見、SNSでよくある投稿のように見えるが、決してそうではない。日本のウェブサイト上に散見される“ミリタリー飯(ミリメシ)特集”とも、少し趣が異なる。実は「韓国軍の食事があまりも貧相だ」と、ネットユーザーを中心に話題になっているのだ。
韓国大手メディアの一部には、自国軍隊のミリメシの貧相さを具体的に報じるところも現れ始めている。例えば、経済メディア「ヘラルド経済」の関連誌「REAL FOODS」は、「韓国軍ではミリメシは残飯だが、日本のそれは立派な“食事”である」と指摘。日本の自衛隊を持ち上げながら、自国のミリメシをかなり辛らつに批判している。
「韓国と日本が軍隊に提供する1日のカロリーは3,000~3,300キロカロリー。だが、単価が違う。韓国の1食の単価は665円。対する日本は陸自が870円、空自が1,025円、海自が1,073円だ。日本の場合、メニューも、地域の特性によってバラエティ豊かである」(REAL FOODS)
また同記事では、自衛隊のとんこつラーメンや寿司、海軍カレー、いちごジャム、誕生日の特別メニューなどに称賛の目が向けられていた。
一方、韓国の掲示板では、男性たちが兵役時代を振り返り、“ひどいミリメシ談議”に花を咲かせている。「肉がタイヤみたいだった」「え!? 俺、肉なんかほとんど見かけなかったけど」「そのくせ、鳥インフルエンザが問題になると、チキンがやたら出てくるしな」「暴動が起きてもおかしくないレベル」「日韓で一緒に軍事行動したら、日本の手先のふりをして飯をもらおう」など、ほとんどの人々が軍隊の食事に否定的なコメントを寄せている。
中には「国防部長官は『国の財政事情が難しい』と正直に話し、兵士に謝罪しろ!」といった、政治的主張に近い真面目な書き込みも。日本では食べ物の恨みは恐ろしいというが、韓国でもその点は同じなのか。特に体力的にきつい軍隊生活時代の食事の恨みは、なかなか消えないようである
何かと話題の尽きない日韓対決。ことミリメシ対決に関しては、韓国人も完全に日本の勝利を認めざるを得ないようだ。
(取材・文=河鐘基)