世界的指揮者マズア氏が死去 旧東ドイツ「無血革命」の立役者
【ベルリン共同】DPA通信によると、旧東ドイツの「無血革命」を成功させた立役者の一人とされ、ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督などを務めた世界的指揮者クルト・マズア氏が19日、米国で死去した。88歳。死因は明らかになっていないが、パーキンソン病を患っていた。
1989年10月に激化した東ドイツの民主化デモでは、武力弾圧を検討していたホーネッカー政権の方針に強硬に反対、デモ隊にも暴力の自制を求めた。デモは流血の事態を招くことなく、同年11月のベルリンの壁崩壊、90年10月の東西ドイツ統一へと結実し、多くのドイツ国民から敬愛された。